研究室を希望する学生さんへ

本研究室では、極低温、強磁場、高圧力下の多重極限下に創出する新規量子現象の探索とその発現機構の解明に挑んでいます。研究は勿論ですが、スポーツ(汗を流すこと)、イベント好きの学生さんを歓迎いたします。研究活動の成果を国内外の学会で発表し、岩手の大地から日本全国、そして海外へ飛び出したい学生さん達を応援します。

key words: 極低温、強磁場、高圧力、強相関伝導物理、エキゾチック超伝導、トポロジカル絶縁体、重い電子系、多極子…..

研究室leaflet 2019年度版

研究室紹介2018年度スライド

 

研究室の年間行事

研究室に配属されると学部3年生までの生活とは大きく異なり、そろそろ社会を意識した生活へと移ります。他の学生さん達も一緒に活動することになりますので、文字通り集団生活になります。週1回の研究活動連絡会(活動報告会)(原則:月曜日)ならびに専門分野の基本的な知識を身につけ理解を深めるため、週一回の研究室セミナー(原則:前期水曜日、後期火曜日)があります。アルバイトをすることは可能ですが、研究活動に支障をきたす様な深夜バイト等はお勧めしません。本分である学業(研究)との両立を常に心掛けてください。学内ではより時給の良いTA(ティーチング・アシスタント)制度もあります。こちらも活用してください。アルバイトも含め、全てのことは自分でしっかり考え自己責任に基づいて判断・行動してください。これも社会勉強の一環です。また、研究室において教員、先輩に言われなかったらやらなくてもいい”ということではありません。自らの研究テーマに対して課題・問題を設定し、解決する方法を探し、実際に解決へ導く過程は問題解決能力の醸成にも繋がります。研究室で少しでも培ってもらいたい大事なスキルです。この能力は社会に出た後のビジネスで極めて重要になります。いえ、その次元だけではなく、本国、さらには人類が直面するこれからの問題解決に是非、貢献していただきたいという強い願いもあります。大きいスケールですと、地球温暖化、エネルギー問題、新型感染ウイルス対策、本国のスケールですと、超少子高齢化社会の修正、限界集落、空き家問題、そして身近な個人のスケールですと、働き方改革、教育機関の超多忙化、学内レクレーション参加人数の減少、年によって違いますが昼サッカー人数の減少、研究室飲み会回数の減少、…..と後半は個人の小言(ぼやき)ですが….(ブツブツ)。しかし、これらは全て多体問題、多粒子問題で我々が研究対象としている電子を人間に置き換えることで極めて類似した研究舞台となります。つまり電子も人間も他との付き合い方(相互作用)で集団特性が決定し、穏やかに安定することもあれば時には予想もしないことが生じたりします(勃発します)。多電子状態のエネルギーが最も低い状態、つまり社会全体で最も幸福な状態を取ることが系の安定に繋がるわけです(実現します)。こうした問題解決能力は、我々が社会で集団生活(社会形成)をして過ごしていく以上、いつもどこでも必ず求められる必須能力です。もし、仮に皆さんが大海に浮かぶ孤島で一人生活をする孤立系(単一サイト系)の状況であれば、他人がいませんので他人のことを考えることなく自由奔放に気兼ねなく暮らすことができます。しかしながら、強靭な精神力(メンタル)、忍耐力、スタミナそして肉体をもつ特別な人物は別として、ノーマルな人にとって、この解放感はおそらく2日間ももたないでしょう。なぜなら、人間が生活していくには通常、多くの方々に助けてもらわなければならないからです。「そんなことはない」と考える人もいるかもしれないですが、それは「気付いていない」だけなのでしょう。食事、交通機関、防衛、衣類、仕事、電気、水道、スーパー、コンビニ、・・・これら全部一人でできるでしょうか?特に現代は効率化、自動化、分野の専門性が先鋭化し、一つの分野に特化したことしか出来ない人が多く育つ社会(環境)になっています。産業においても自然から離れ、さらに人からも離れて出来る(対面しなくて良い)職業が収入面、注目度で第一次産業の職種を圧倒し、仕事ランキングでも上位を占めます。しかもこうした集団の動き(思い)は個人と異なり、しばしば大きな慣性を伴います。偏りが生じ、修正が難しいのもここにあります。(ちょっと話がまた逸れてきた…)話を戻して・・・子供の頃、(今でもですが…)野外でキャンプをして衣食住の大変さを学んだり、大自然の中で人間のちっぽけさを感じるという経験により、頭の中で考えるだけではなく、身をもって集団の大切さを学ぶことが出来ます。「人間は一人では生きられない」:他の人の助けがあるから生活できる(生かされている)ということを私自身も人生の節目で痛切に感じます。本来、ヒトは個体ではなく集団行動する動物なのです。 ー 研究室ではこれまで自分の人生で出会えなかった能力、キャラクター、センスをもつ人々と出会って、一緒に密に生活できるかも知れません。特に問題解決能力の高い人物のモノの考え方生活の仕方習慣等、は自分自身のスペックを上げる意味でとても良いお手本、教材になります。自分自身と比較してその違いを見出し、自分に無いモノを吸収し、自分自身の成長に繋げてもらうことを切に願っております。こんな貴重な機会は今後の人生で滅多に無いことです。・・・正直な話、教員も学生さんから色々な刺激、賞賛に値する心打たれる発言、殊勝な行動を毎年学んでいます。研究に意欲的で積極的な院生(場合によっては卒研生)には国際会議、日本物理学会、各種研究会への参加旅費、滞在費等、積極的に支援を行っています。研究データ収集に勤しみ(楽しみ)、その結果を携えて国内外の舞台で成果を発信する(活躍する)。市内のアルバイトで稼ぐ給与額よりずっと大きなサポート&未知なる経験が得られるかも…。これまでスポーツ、勉学で全国大会に出場できなかった学生さんも研究で全国大会(日本物理学会)、国際大会(国際会議)に出場することは大いに可能です。人生でたった一度の貴重な卒論・修論研究活動、一緒に充実させてみませんか?